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今回のテーマは「ブドウ品種の交配」。
今では当たり前に栽培されているワイン用ブドウですが、何世代もかけて育まれてきました。
代表的なブドウのご両親を紹介します!
ブドウ品種の交配
全世界的に有名なワインのぶどう品種でもある「シャルドネ」と「カベルネ・ソーヴィニヨン」。
みなさんもちろんご存知かと思います。
最近はチョコレート菓子や缶チューハイなどにも「シャルドネ入り」など書かれているのをよく見かけ、よりワインが身近なものへ近づいているんだと体感しています。
さて、当たり前に存在しているかのようなこの品種ですが、古来の自然交配により生まれた品種です。
わたしたちにも両親がいるように、ブドウにも親となる品種が2種あるのです。
今回ご紹介するのはこの2品種の両親。
・カベルネ・ソーヴィニヨン
・シャルドネ
答えを読む前にぜひ予想してみてください!
驚くべきはカベルネ・ソーヴィニヨン。
みなさんもよくご存じのぶどう品種の交配なんです。
では答えを見ていきましょう!
カベルネ・ソーヴィニヨン
世界で最も人気のある黒ブドウ、カベルネ・ソーヴィニヨン。
カリフォルニア大学デービス校から1997年に出た報告では、DNA鑑定の結果カベルネ・ソーヴィニヨンはソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・フランの自然交配品種だということが明らかになっています。
17世紀頃からボルドーで使用されていたとの記述が文献にあります。
礫質で水はけのいい土壌が栽培に適しています。
小さな粒と分厚い皮と大きな種のブドウで、ほとんど食べれる果肉がないくらい。
その分ワインにすると色が濃く、強い渋味(タンニン)を持つしっかりと骨格のある味わいに仕上がります。
ワイン用ブドウとしてのポテンシャルは高く、世界中のどこで作っても品質の高いワインが生まれる超優等生。
だからこそ世界で最も栽培されるワイン用ブドウとなっています。
シャルドネ
シャルドネの名は、フランス・ブルゴーニュのマコネにあるシャルドネ村から取ったものと考えられています。
マコネでは現在プイィ・フュイッセが生産されており、そこで最初にこの品種が生まれた可能性があると言わています。
カリフォルニア大学デービス校のDNA型鑑定結果によれば、ピノ・ノワールとグエ・ブラン(Gouais Blanc)との交配種として生まれたと考えられています。
グエ・ブランはクロアチア原産と言われており、今ではほとんど栽培されていない劣等種。
ですが、このシャルドネ以外にも、アリゴテやガメイを生み出した親としては優秀な品種なんです。
シャルドネは小さめの円筒形房と薄めの果皮の小粒の実が特徴です。
早熟で寒冷地にも適合することから、世界中のあらゆる産地で栽培されています。
どのような味わいにつくっても美味しいワインになる大変ポテンシャルの高いブドウです。
最後に両品種の特徴をわかりやすく楽しめるワインを1種類ずつ紹介します!
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クロワ・サン・タデール カベルネ・ソーヴィニョン アルマ・セルシウス
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クロワ・サン・タデール シャルドネ アルマ・セルシウス
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