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フランスを代表する歴史あるアペラシオンの一つ、シャトーヌフ・デュ・パプ。
「法王の城」と言う名が付けられたこのアペラシオンは他にはない非常にユニークな特徴があり、比類するものがない複雑で多彩な表情を持ったワインが生まれます。
今回はそんなシャトーヌフ・デュ・パプの中でも、新しく入ってきた新着ワインを一挙ご紹介!
シャトーヌフ・デュ・パプで使用されるブドウ
まず、特徴的なのはブドウ品種!
シャトーヌフ・デュ・パプに使用できるブドウ品種は13種類。
グルナッシュ
シラー
ムールヴェードル
サンソー、クレレット
ヴァカレーズ
ブールブーラン
ルーサンヌ
クノワーズ
ミュスカルダン
ピクプール
ピカルダン
テレ・ノワール
フランスのAOCにおいて、使用が許可されているブドウ品種数の中では最多を誇ります。
これら13種全てをブレンドしてもAOCシャトーヌフ・デュ・パプと呼べるワインを造ることができますし、一部をブレンド、または単一(例えばグルナッシュ100%など)でもOK。
13種の中でも、グルナッシュは構成力と力強さ、長期熟成力に長けたブドウとしてシャトーヌフ・デュ・パプに欠かせない存在。
今回ご紹介する、シャペル・サン・テオドリックは高樹齢のグルナッシュ100%で醸造されます。
シャトーヌフ・デュ・パプのテロワール
シャトーヌフ・デュ・パプといえば、古代ローヌ河によって運ばれた丸石が地表を埋め尽くす、赤い粘土の上に丸い石がゴロゴロと転がる圧挺の小石が有名。
この丸石は一見して乾燥した荒れた土地のように見えますが、ブドウにとっては通気性に富み水はけの良い素晴らしい条件が揃っています。
土壌が痩せているおかげでブドウ樹は栄養を求めてあちこちに根を張り地中深くへと根を伸ばしていき、雨水ではなくミネラル分を多く含んだ地下水を吸収することができます。
さらにこの丸石は日中の太陽熱を蓄え、夜中に保温の役目を果たすためブドウの熟成に大きく役立ち、素晴らしい凝縮感をもったブドウに育ちます。
シャトーヌフ・デュ・パプには他にも、砂地、粘土の上にゴツゴツした石灰岩、赤い砂岩という特徴的な土壌が見られ、これらの土壌の組み合わせこそがシャトーヌフ・デュ・パプのユニークなテロワールの要素のひとつとなっているのです。
シャペル・サン・テオドリック
今回入荷したワインの産地は、シャトーヌフ・デュ・パプにおいて、まさに特級とも言えるポテンシャルをもつ二つの区画。
1つはラ・ギガス(La Guigasse)、もう1つのル・グラン・パン(Le Grand Pin)は有名なラヤス(Rayas)の真隣りにあるピニャン(Pignan)という区画で栽培されたブドウから生まれます。
どちらも原産地呼称シャトーヌフ・デュ・パプのもっとも優れた区域の一つと言われ、土壌はとても細かい砂で構成されています。
この二つの稀有なテロワールに対し、収穫時期以外は全く同じ条件でワイン造りを行い、ブルゴーニュが特級畑ごとの差異を明快に示すように、シャトーヌフ・デュ・パプの偉大なテロワールをそれぞれ表現しています。
また、シャペル・サン・テオドリックは、シャトーヌフ・デュ・パプのちょうど中心にある古い教会の名前です。
10世紀のころ建てられたと言われる非常に古い建築物で、人々が集まる教会として、また展示会など地域の催しも開催されていました。
シャトーヌフ・デュ・パプという偉大なワイン、そしてこの地域の伝統的な製法へ敬意をこめて、この教会の名前を使用しました。
シャトーヌフ・デュ・パプ ラ・ギガス
Chateauneuf du Pape “La Guigasse”
パーカーポイント 93-95点
シャトーヌフ・デュ・パプ ル・グラン・パン
Chateauneuf du Pape “Le Grand Pin”
パーカーポイント 96-98点
デキャンター誌 98点
トップワイナリーだけが持つ恵まれたテロワール、多彩で高樹齢のブドウの樹、そして醸造のこだわりによって生まれる宝石のように輝く力強い個性を存分にお楽しみください。
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シャトーヌフ・デュ・パプ・ラ・ギガス シャペル・サン・テオドリック
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シャトーヌフ・デュ・パプ・ル・グラン・パン シャペル・サン・テオドリック
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