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今回のテーマは「ブルーチーズ」!
突然ですが、みなさんは「世界三大ブルーチーズ」と聞かれたときに全て答えられますでしょうか・・・?
世界三大ブルーチーズ
答えは、
・ゴルゴンゾーラ(イタリア)
・スティルトン(イギリス)
はちみつを添えれば黄金コンビなブルーチーズ。
ワインのおつまみに最適ですよね。
今回はブルーチーズの種類とその違いをお話しします!
ブルーチーズとは?
ブルーチーズは、牛乳もしくは羊乳をもとに作られるナチュラルチーズの一種。
他のチーズと違いは、青かびを使用して熟成を行うことです。
語源はフランク語で「青」を意味する “blao” という説と、プロヴァンス語で「凝固させる」を意味する”broussa” という説があります。
用いられる青かびはブルーチーズの種類ごとに異なりますが、世界三大ブルーチーズには「ペニシリウム・ロックフォルティ」もしくは「ペニシリウム・グラーカム」という種類が使用されています。
意外と知られていないブルーチーズの作り方を簡単に説明します!
①原料乳を脂肪調整する。
②原料乳を加熱殺菌する。
※無殺菌乳で作られているものは加熱殺菌しません。無殺菌乳は雑菌に侵されるリスクがありますが、複雑な味わいでよりテロワールを感じる美味しいチーズを作ることができます。
③乳酸菌及び青かびをいれる。
④レンネット(タンパク質を凝固させる酵素)を入れて凝固させる。
⑤カード(原料乳が凝固したもの)をカットする
⑥カットしたカードを型に詰め、水分をなくす。
⑦型から出して加塩をし、金串でさして空気孔を作り熟成させる。
(ちなみに、三大ブルーチーズの一つのロックフォールは洞窟で熟成させます!)
※生産者により青かびの投入のタイミングは違います。
青かびの繁殖には空気が必要です。
作り方で書いたように、金串でさして穴をあけ、空気の通り道を作ってあげることで青かびが内側から繁殖するようにしています。
ブルーチーズの種類
では、ブルーチーズの種類をいくつかご紹介したいと思います。
●ロックフォール(乳種:羊乳)
世界三大ブルーチーズの一つ。
フランスで作られています。
羊乳は牛乳より脂肪分が多いため、他のブルーチーズに比べて色が白く、味わいは濃厚、余韻の長さが特徴です。
時間が経過すると油分が浮いてくるので注意です!
●ゴルゴンゾーラ(乳種:牛乳)
世界三大ブルーチーズの一つ。
イタリアで作られています。
ピカンテとドルチェの二種類があります。
ピカンテ(=「辛い」)はその名前のとおり青かびが多くピリピリ感が強いです。
ドルチェ(=「甘い」)は青かびが少なくブルーチーズに慣れていない方でも食べやすい味わいです。
ピカンテとドルチェの味わいの違いは製造方法によって生まれます。
ドルチェはカードをあまり固めません。
カードがやわらかく、金串で穴をあけても小さい穴しか開かないので、青かびが空気に触れずあまり発生しません。
このためマイルドな味わいになります。
●スティルトン(乳種:牛乳)
世界三大ブルーチーズの一つ。
イギリスで作られています。
大理石模様が美しく見た目も楽しめます!
ブルーチーズの中では水分が少なくシャープな味わい。
塩味が効いていて、ブルーチーズ特有の個性が強い香りとピリピリとした刺激、コクのある濃厚なチーズです。
イギリスではクリスマスプレゼントとして、銀のポットに入れたスティルトンをクリスマスプディングと一緒に贈る慣わしがあります。
エリザベス女王の大好物としても知られています!
●ダナブルー(乳種:牛乳)
デンマークで作られる、ロックフォールを模倣したチーズです。
モジナイザーという技術を利用して脂肪球を小さくしているため、牛乳で作られていますが色が白いです。
デンマーク産なのでお手頃価格のものが多く、コクありコスパよしのブルーチーズです!
●ブレスブルー(乳種:牛乳)
フランス産で、外側は白かび、内側が青かびのチーズです。
第二次世界大戦中、イタリアのゴルゴンゾーラが手に入らなくなったため、フランス・ブレス地方の人々が自分たちで作ろう!と試行錯誤して作ったのが始まりです。
ピリッとした刺激を白かびのマイルドさがやわらげてくれます。
味わいは滑らかでクセが少なく、ブルーチーズ初心者でも楽しめます!
ブルーチーズの取り扱い方法
次に、ブルーチーズの提供方法のポイントをご紹介します!
●カット方法
ブルーチーズをカットする場合は、チーズの内側と外側の両方を提供できるように三角形にカットするのが良いでしょう。
ホールケーキをカットする時と同じです。
包丁よりも市販されている針金が付いたチーズカッターを使うのがオススメです。
ない場合はワイヤーを使えばキレイに切れますよ!
●保存方法
青かびはほかのかびに比べて生命力が強いので、他のチーズに青かびが移ってしまう可能性があります。
更に、空気に触れていると酸化しやすいので、アルミ箔で密封して空気を遮断するように保存しましょう。
また、水分が出やすいので定期的に拭いてくださいね。
余談ですが、青かびは塩が大好き!
なのでブルーチーズには塩分がたくさん含まれています。
食べ過ぎると翌日顔がむくんでしまうかも・・・お酒を飲むのならなおさらですね(・・;)
食べ過ぎ、飲みすぎにはくれぐれもご注意を!
最後に、ブルーチーズに合うワインを紹介します!
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ミュスカ・ド・ミルヴァル ビオ カーヴ・ド・ラブレ
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アマローネ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ IEI
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ツーアップ シラーズ カンガリーラ・ロード・ワイナリー
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