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スクリューキャップのワイン、かなり増えてきましたね!
かつては熟成させない早飲みタイプや安ワインがスクリューキャップという印象がありましたが、今ではブショネのリスクが無くなったり、コルクが乾燥して抜けなくなることもなく熟成にも耐えられるという結果も得られており、ブルゴーニュでも採用する生産者が増えています!
今回はスクリューキャップについて紹介します。
スクリューキャップのメリット
スクリューキャップのメリットはたくさんあります!
①簡単に開けることができる。
さらに、開栓後キャップを締めれば横に倒しても漏れる心配がありません!
②ブショネ、つまりTCA(トリクロロアニソール)の発生をほぼ防ぐことができる。
何と言っても最大の利点はブショネの発生を極少数まで下げることができるという点です。
ワインをブショネ状態にさせるTCAは、フェノールをベースとし、活性型の塩素とコルクに寄生する微生物によって自然発生します
フェノール:化学的な説明は省きますが、ワインの味わいを決める重要な要素である「苦み」に由来する成分です。フェノールが複数集まった化合物がタンニン、アントシアニンなどのポリフェノールと呼ばれます。
ワイン自体が汚染されていたり、ワインを入れたダンボールが汚染されている場合にスクリューキャップのワインにも発生が認められたという事例がありますが、天然コルクを利用した場合の5%という発生率に比べると、発生率はかなり少なくなります。
③ボトルを立てたまま保管できる。
天然コルクのワインは、コルク部分の乾燥を防ぐためにボトルを寝かせて保管する必要があります。
コルクの乾燥によって液漏れなどのトラブルを防ぐためです。
ですが、スクリューキャップのワインなら乾燥の心配がないため、垂直に保管ができるのです!
④熟成も可能!
コルク栓でないとワインは酸素が行き来しないので熟成しないと思っている方が多いのですが、実は違います。
赤ワインの適正な熟成は、ワイン中に溶け込んだ酸素と瓶内の隙間にある酸素で十分だと言われています。
また、ワインの熟成には新たな酸素を必要とせず、ワイン自体の酸化還元によって熟成をするという研究結果もあります。
⑤長期熟成のワインに向いている。
スクリューキャップはほぼ空気を通さないため、瓶内での熟成がより緩やかに進行し長期熟成に向いていると言われています。
天然コルクに比べてコストが低く、簡単に開栓できるので、安いイメージがつきまといがちなスクリューキャップ。
しかし、ニュージーランドでは90%以上のシェアを獲得し、お隣のオーストラリアでも多く使用されるようになったため、高級ワインにも採用されるようになってきました。
また、世界遺産にも登録されたピノ・ノワールの銘醸地、ブルゴーニュでもスクリューキャップを採用する生産者が増えてきているのです。
これを機に、スクリューキャップは「安いワイン」ではなく「機能性が高い!」と好意的に見てもらえればと思います!
スクリューキャップワインの開け方
スクリューキャップワインの開け方をご紹介します!
皆さんご存知の通りとっても簡単なんですが、キャップを持って開けるのではなく、「キャップの下部」と「ボトルの底」を持って開けることがポイントです。
キャップのミシン目より上部を回すことにより、キャップがくるくる回ってしまいうまく開栓できなかったり、ミシン目で手を切ってしまうこともあります。
ですので、ミシン目より下を片手に、もう片手はボトルの底を持つようにして回してみてください。
「カチッ」という音がして開栓することができますので、そのあとはキャップを回してとってください。
最後に、取り扱いのオススメスクリューキャップワインをご紹介します!
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チスパス・ブランコ ロング・ワインズ
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プティ・シャブリ ドメーヌ・ジョルジュ
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ドミニ・デル・レオーネ ヴェネト・ロッソ・ビオ フィドーラ
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エステート・ピノ・ノワール ミスティ・コーヴ
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